宮城県 Kさん邸
コンセプトは"おばあちゃんの家" 見事に実現しました!
「そろそろ"終の棲家(すみか)"を...と考えていたんですが、なかなか決められなくて」とご主人。2010年3月、山形市内の住宅展示場を見に行った時のこと。仮オープンしていた東北初の無添加住宅(株式会社羽柴)モデルハウスに入った瞬間の印象が忘れられないほど、気に入った!と話してくれました。
「実は、無添加住宅を見る前に入ったモデルハウスの室内がすごく臭くて(笑)と奥さんが言います。ビニールのようなにおいの家なんか住みたくない!と感じ、「住空間の空気が大事なんだ!と感じました」とご夫妻が口をそろえます。その後、大手メーカーも含め、ほとんどの住宅会社を見て回ったそうですが、「無添加住宅の印象がとってもよくて、5月のオープンが待ち遠しかったんです」とのこと。そしてオープン!「空気感はもちろんのこと、石の中に化石があったり、床を踏みしめた時の無垢材の心地よさに、だんだん"もう無添加住宅に決めようかな"と気持ちがかなり傾いたんです」とご主人。これはもう決まり...と思いきや、「モデルハウスに3~4回行ったんですが、社長さんもスタッフの方も、"こんにちは!"とか"いらっしゃいませ!"しか言ってくれなくて、どうしたらいいんだろうって思っていたんです(笑)」と何とももったいない話。ようやく5回目の訪問くらいで羽柴社長から「何度も来ていただいてありがとうございます」と、声をかけられたそうです。
それをきっかけに設計プラン相談会に参加し、具体的に話がすすみました。設計のコンセプトは"昔ながらのおばあちゃんの家"。土間や土壁、梁などの古き良き日本家屋を天然素材でアレンジして現代風にするというものですが、それこそ無添加住宅の十八番。奥さんの希望である、広い庭が取れる土地も見つかり、2011年5月に希望どおりの外観と間取りで、Kさん邸が完成したのです。
中央にコーラルストーン、玄関横に錆バラ石をアールに貼り、一目で無添加住宅と分かる外観。重厚な無垢材のドアを開けると、左にシューズクローク、その奥にはそのままキッチンに入ることができるようになっており、さらにガレージにもつながる、まさにマルチラインとも言うべき動線となっています。特に、キッチンへの動線に関しては「本当におばあちゃんちの土間を再現してくれてとってもうれしいです」と奥さんも大喜びです。
そのキッチンは床に屋根材に使用する天然石を使い、上質な空間に。そして特徴的なのは勾配天井が断熱材の炭化コルクそのままの素材となっているところ。壁の真っ白な漆喰とのコントラストがここでしか味わえない魅力的なディナータイムを演出してくれるようです。もうひとつは薪ストーブ。リビングへの上がり口にある薪ストーブは、東北の冬を暖かく快適な空間にするとともに、暮らしの優雅さを象徴するオブジェのようでもあります。
大開口の掃き出し窓から差し込む光で明るさいっぱいのリビングも、十分な広さを確保しています。
2階の和室も広々。二間ありますが、それぞれ表情が違います。バルコニーに面する和室は、外観に伴い畳がアール状になっていたり、間接照明で演出されたりと和モダンの雰囲気。片や天井に網代や和紙をあしらい、昔ながらの日本和室。粋なしつらえです。
「もう、モデルハウスと同じ空気感や天然石と漆喰と無垢材のバランスなど、すべてにおいて満足してます」というご主人を見つめる奥さんの笑顔が幸せを物語るAさん夫妻でした。
↓キッチンの入り口から見た玄関ホール
↓ダイニングキッチンスペースにある薪ストーブ。
その背面のコーラルストーンと床の天然石は最高の空間演出家ですね
↓上部の窓は奥さんのアイデア。暖かい空気を二階にも…という思いからです
↓4WAYの玄関ホールの動線。右に行くと室内、左にシューズクローク
↓漆喰の白でサニタリーの清潔感が増しています
↓正面のシンメトリーなフォルムからは想像できない裏庭からの外観
↓正面のコーラルストーンが個性的な表情となり圧倒的な存在感を醸し出しています
↓『むてんかびと vol.6』で紹介されました!